今日はデーリー東北新聞社さんから取材していただいた。
拙著「いえないオニ」の件で。
私は、男っぷりのいいひとは苦手である。
男っぷりという古い言葉が分からぬお若い方にお知らせすると、いわゆるイケメンである。
そして、やってきたのがイケメンである。
第一に思ったのが、
あ、無理。
無理っすわ。
チェンジ。
この記者さんの前のこの辺一帯を担当されていたKZさんは、無理じゃなかった。
……こう言うと語弊があるな。
ふつうのお顔立ちであられた。なんなら、菩薩系であった、と記憶している。
あまりひとさまの顔を記憶するたちではないので、雰囲気で申しているのだが、とにかく「ありがたく」「穏やか」なお顔立ちであったと思う。
話していると、ありがたや~、と拝みたくなるのだ。
また、お話の仕方もお優しく、温かさが伝わってくる方であった。
この度の、イケメン記者は、すごく仕事ができそうだ、というか、できるひとだろう。が、いかんせん、イケメンである。非常に感じのいい記者さんである。こっちの話すことの理解も早い、要約も的を得ている。
が、誠に残念だが、無理。いや無理。菩薩をコレえ! と願うほど。
何をしゃべったかほぼ記憶にない。多分、「いえないオニ」についてしゃべったと思う。その取材なんだからそれ以外に何をしゃべるというのだ。
でも記憶にない。
ちなみに、ご尊顔も、現時点ですでに忘れている。とにかく印象としてイケメンであった、ということが残っている。
そして、いつもながら、取材が終わると、決まって取り返しのつかない恥をかいたような気分に陥るのだ。
でもまあいいか。旅の恥はかき捨てというではないか。
人生は旅である。
人生の恥はかき捨てていいのだ。