自慢できることが、タガメの鼻くそほどもない私にとって、自慢できそうなチャンスは決して逃さないのを信条としている。
「森のクリーニング店 シラギクさん」あかね書房刊2019.9
とても描きやすかったです。
とても楽しく描くことができました。
描いていて、ひとっつも、詰まるといったことがなく、
私にしては奇跡のようなお話でした。
主人公のシラギクさんは、サバサバして、正義ぶらない、押し付けない、そういうキャラにしたつもりです。
暗くなりがちな「悩み」を柱にしたために、ここは何としてもさばけた明るいキャラが欲しかったので、彼女に出てもらいました。
第一部では、自分の失敗から友達を傷つけてしまったことを悩み、巣から出られなくなったフクロウ🦉を描きました。一番、はっきりと思い描けたシーンは、フクロウが夜にみんなの声援を追い風にして高く舞い上がる場面です。
第二部では、シラギクさんの夕飯を狙って盗みばかりを働くサルを描きました。実はこのサル🐵、茶色じゃなくて金色なのです。親ともはぐれ、群れに入れず、たった一匹でずっと生きてきた子です。
第三部は、人気者になりたくて自分の体をパンダ🐼柄にペイントした女の子のクマ🐻のお話です。本当に自分が欲しかったのは何なのか、最後に気づきます。
三部構成です。
お読みくださった皆様のおかげで、こうして重版させていただけることになりました。
深く感謝申し上げます。
ありがとうございます。
イラストを引き受けてくださいましたjyajyaさんは、イメージぴったりのキャラたちを仕上げてくださり、また、クリーニング店の屋根のアイロンなど、デザインでもファンタジックなご提案をしてくださいました(児童書ではイラストに合わせて文章に変化を加えることもあります)。
温かく弾みのある世界を描き出してくださったんです。
担当してくださった水野さんは大変な博識で、私の素っ頓狂な動物エピソードもひとつひとつ指摘し、確認してくださいました。しかも決して馬鹿にしないんです。
ここにゲラがあったら、ぜひお見せしたいくらい、改稿に当たっては、丁寧な赤字を入れてくださいました。何度も何度も励まされました。
本当に優しいし、温かいし、辛抱強く褒め倒して、私が途中で投げ出したり、いじけたりしないよう伴走してくださいました。
重ねてお礼を言わせてください。
ありがとうございます!