昨日の続き。
回復プログラムを入れたUSBから復旧を試みるポンコツ暇人。
表れた画面に驚愕。
ぜんぶ英語。
なんで!?
元気な時までは、右クリックしたりプログラムの表記は全部日本語だったじゃない。
病気になったとたん、外人になってたなんてことある!? ひみつのアッコちゃんも真っ青だわ。
しかも昔のファミコンのテトリスようなドットの粗さに、いやおうなしに不安があおられる。
電子機器も苦手ならば英語も苦手な私。
読めないので、とりあえず、端から順番にタブを展開していく。
突然の響き渡った「ぴいいいいいいい!」音にびくっとした拍子に変なキーを押してしまい、画面が暗転。
隣んちの子がリコーダーを吹き鳴らした音だった。
なにこの、いらんアトラクション。
心臓が痛い。
腹の中で悪態をつきながら窓を閉める。
さて、パソコンに戻る。また電源入れるところからやる。
青い画面。居並ぶタグ。試される大地。じゃなくて、試される私。
どれを見たって理解できないのは変わりない。
タブの展開を往復3回ほど繰り返す。
何回繰り返したって分かんねえもんは分かんねえ。
手当たり次第に押してみる。変化なし。
となれば地道に一個ずつ当たるしかない。
ようやく、居並ぶタブの中、ケツから二番目のタブ「BOOT」というものの中にそれっぽいのを見つけた。
よく見るとUSBと表記がある。
USBの項目は3つあって、HDDとかflashとか記されている。
パソコンに挿しているのはflashメモリなので、そう書かれてあるのをクリックする。なんも起こらない。
深呼吸する。
睨んで見る。
深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ、というのを思い出して、
口を尖らせたり、鼻の穴を広げたりと変顔をしてみる。
うんともすんとも言わないパソコン様。
無視か。徹底して無視ですか。
いったん終了して最初からやり直す。
やり直しながら、
てか、英語マジで分からんのだけども。日本語もよく分からんのに、この上英語まで私に課すのか神よ(実際はWindows)、と考えている。
新しいパソコン買わなきゃ。
壊れちゃったもんはしょうがねえんだ(実際は、壊した)。
何だって壊れんだよ、例外はないんだ。人間関係だってそうだろブラザー。
壊れる時は壊れるんだよ、いっくら親友っつったって。
そんなこともつらつら考え、キーを押して選択していく。
人生、選択の連続とはよく言ったものだ。
もう一生分の選択をしているような気がしてくる。
また隣んちの子のリコーダーが響き渡る。
ぴいいいいい!
続く――。