青森県にて小説と児童文学を書いています。  著作物は、右サイドバーの著作物一覧からご確認いただけます。よろしくお願いいたします。

7年の心の友がついに③

昨日の続き。

 

暗い部屋でパソコンを使う女性のイラスト

 

 

回復プログラムを入れたUSBから復旧を試みるポンコツ暇人。

表れた画面に驚愕。

ぜんぶ英語。

なんで!?

元気な時までは、右クリックしたりプログラムの表記は全部日本語だったじゃない。

病気になったとたん、外人になってたなんてことある!? ひみつのアッコちゃんも真っ青だわ。

 

しかも昔のファミコンテトリスようなドットの粗さに、いやおうなしに不安があおられる。

電子機器も苦手ならば英語も苦手な私。

読めないので、とりあえず、端から順番にタブを展開していく。

突然の響き渡った「ぴいいいいいいい!」音にびくっとした拍子に変なキーを押してしまい、画面が暗転。

隣んちの子がリコーダーを吹き鳴らした音だった。

なにこの、いらんアトラクション。

心臓が痛い。

腹の中で悪態をつきながら窓を閉める。

 

 

さて、パソコンに戻る。また電源入れるところからやる。

青い画面。居並ぶタグ。試される大地。じゃなくて、試される私。

どれを見たって理解できないのは変わりない。

タブの展開を往復3回ほど繰り返す。

何回繰り返したって分かんねえもんは分かんねえ。

手当たり次第に押してみる。変化なし。

となれば地道に一個ずつ当たるしかない。

ようやく、居並ぶタブの中、ケツから二番目のタブ「BOOT」というものの中にそれっぽいのを見つけた。

よく見るとUSBと表記がある。

USBの項目は3つあって、HDDとかflashとか記されている。

パソコンに挿しているのはflashメモリなので、そう書かれてあるのをクリックする。なんも起こらない。

深呼吸する。

睨んで見る。

深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ、というのを思い出して、

口を尖らせたり、鼻の穴を広げたりと変顔をしてみる。

うんともすんとも言わないパソコン様。

無視か。徹底して無視ですか。

 

いったん終了して最初からやり直す。

 

やり直しながら、

てか、英語マジで分からんのだけども。日本語もよく分からんのに、この上英語まで私に課すのか神よ(実際はWindows)、と考えている。

新しいパソコン買わなきゃ。

壊れちゃったもんはしょうがねえんだ(実際は、壊した)。

何だって壊れんだよ、例外はないんだ。人間関係だってそうだろブラザー。

壊れる時は壊れるんだよ、いっくら親友っつったって。

 

そんなこともつらつら考え、キーを押して選択していく。

人生、選択の連続とはよく言ったものだ。

もう一生分の選択をしているような気がしてくる。

また隣んちの子のリコーダーが響き渡る。

ぴいいいいい! 

 

続く――。